急性心不全とは?

「○○さん、急性心不全により死去……」など、

ニュースの訃報でよく目にする言葉ですが、どういう病気なのでしょうか。

そこで調べてみると、実はけっこう定義があいまいな用語のようで説明が難しいのです。

おかげでしっかり説明しているサイトは少ないですね。

当サイトは、経験者が語る素人目線お手軽解説ブログなので超簡単に説明します!

急性心不全とは?

文献を色々調べてみると、急性心不全とは「心不全が悪化して治療が必要なほど強い症状が出ている状態」の事ですって。

病名ではありません。

しかしなんともふわっとした表現です。これは困った。

 

そもそも症状のあるなしに関わらず、「心臓のポンプ機能が低下した状態」心不全と呼びます。

その心不全が急に起こるから急性心不全…なのですが、ほとんどは急性心筋梗塞など突然発症する病気によって起こります。

急性心不全となる主なきっかけ

・急性心筋梗塞などの虚血性心疾患で、急激に「心不全」が進行

・不整脈などで心臓の動きが妨げられ、急激に「心不全」が進行

・もともと心不全な人が悪化して強い症状が出た場合

うーん?まだなんかだよくわかりませんが、まとめてみましょう。

 

急性心不全とは

・急性心筋梗塞 → 急激な心機能低下 → 強い心不全の症状=急性心不全

・慢性心不全→ 心不全の症状 → 悪化=急性心不全

・その他心臓病 → 心機能低下 → 心不全の症状 → 悪化=急性心不全

・健康 → 原因不明 → 心不全の症状 → 悪化=急性心不全

つまり、急かどうかはともかく、うっ血による呼吸困難など強い心不全の症状が出ている状態を急性心不全と呼びます。

急性心不全の原因は?

心不全が、あらゆる心臓病の結果に起こる症状なので、急性心不全の原因もほとんどが心疾患からです。

主に急性心筋梗塞・狭心症・弁膜症・心筋症・心筋炎・などが悪化、発症することで起こります。

 

中でも、一気に心臓の筋肉への血流を断ってしまう急性心筋梗塞は、心不全が急速に進行します。

急性心筋梗塞など → 心臓の動きが不安定・止まる → 心不全の症状=急性心不全

血管の詰まりかけである狭心症は、徐々に症状が出てくるために気づきにくいようです。

 

安定した心不全である「慢性心不全」の人が、何かしらの原因により症状が悪化した場合「急性増悪」(きゅうせいぞうあく)と言って、これも急性心不全です。

自分の場合

急性心筋梗塞を発症し入院。(急性心不全)

治療後退院し、薬の効果で症状の安定した慢性心不全の状態でした。

しかし薬を増やしたことによって急性増悪し、再び急性心不全となり再入院。

 

他には、健康な人でも風邪などの感染症や、薬の投与、ストレスなどで激しい心不全を突然発症。

さらには、若者に多いどうしようもない原因不明の場合もあるようです。

原因はともかく、心機能が落ちた結果の症状であるならば、これらも全て急性心不全になります。

急性心不全の症状は?

説明のとおり、心不全の強い症状が出ている状態なので、心不全(うっ血性心不全)と同じです。

ただし、その「強い症状」というのが非常に問題。

 

うっ血による呼吸困難などの心不全の症状にくわえ、全身の臓器が血液不足に陥ります。

全ての臓器は血液中の酸素によるエネルギー供給で動いているので、血流が滞ると機能が低下。

生命維持に必要な複数の臓器の機能が同時に低下する、「多臓器不全」と呼ばれる致死率の高い危険な状態になる恐れがあります。

心臓自体も血液のエネルギーによって動いているので、さらに動きが悪くなるという悪循環が発生。

 

急性心筋梗塞を起こすと心筋への血流が途絶え、心臓の動きが不安定になり、すぐに急性心不全となります。

そして、その急性心不全状態の心臓は「心室細動」という不整脈が起こる可能性が非常に高くなります。

この心室細動は即、心停止を引き起こし、蘇生できなければ死に至る超危険な不整脈です。

 

急性心筋梗塞(致死率20%)で亡くなる方は、ほぼこれが原因ですが、急性心不全は心室細動が起こりやすい極めて危険な状態なのです。

急性心不全の治療

緊急入院などでまず真っ先に行われる処置。

・酸素マスクで酸素吸入 → 呼吸困難の改善

・強心薬で心臓の動きを大きく → 血流量を確保

・昇圧薬で血圧を上げる → 血流量を確保

・利尿剤の点滴で水分を抜く → うっ血の改善

 

このように、まずは血流を復活させて血圧・心拍数・呼吸(バイタルサイン)を安定させます。

その後、急性心不全となった原因の治療が始まります。

 

急性心筋梗塞ならば、詰まった血管を広げる「カテーテル治療」など、緊急入院した当日すぐに行われるでしょう。

原因を解決しないことには心不全は解決しません。

あいまいな急性心不全

ここまでの話をまとめると、「◯◯さん、急性心不全で死去」という表現は、基本的に

何かしらの心臓病が原因の「急性心不全」という症状による何かしらの結果で亡くなった。ということになります。

※原因不明の不整脈による心停止などは除く

 

ここでちょっと極端な話をすると、人間は脳死以外ではどんな場合でも心臓が止まって亡くなるわけです。

病気だろうが大怪我だろうが、最後は心臓のポンプ機能が失われて止まる。

これは定義に合わせて考えてみると急性心不全ですよね…

 

ということは、ほとんどの人の死因は急性心不全になってしまうのでは……?

すごい発見をした!と思って調べてみたら、まぁそうなんだけどそんなことはないわけで。

 

心臓が原因で亡くなった場合だけ、死亡診断書の死因に急性心不全て書いていい決まりがあるんだって。

あとはどうしても原因不明の心停止の場合にも書いていいらしいです。

ちょっとした豆知識でした。

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