経験者が語る!急性心筋梗塞とは?

急性心筋梗塞…突然やってくる世にも恐ろしい病気である、というのはほとんどの方が知っていますね。

しかし、ネットで医療機関のサイトを調べてみても、虚血性心疾患うんぬん……など難しい言葉がたくさん出てきます。

ちょっとそんなの読んでいられないので、このブログでは素人目線でのお手軽解説をしますよ。

心筋が梗塞?するとどうなるの!?

ではさらっと解説。

人間の臓器は、動かすのに必要なエネルギーを血液中の酸素から取り込みます。

もちろん、血液を送り出す心臓自体にもエネルギーが必要。

常に大きく動き続ける心臓は、かなりのエネルギーを消費することになります。

そのため、「冠動脈」という太い血管が周りを取り囲み、心臓を動かす筋肉「心筋」にたくさんの血液を送り届けています。

そして心筋梗塞とは、その冠動脈が「梗塞」(詰まる)すること。

 

では、血管が詰まるとどうなるのでしょうか?

 

こうなります↓

急性心筋梗塞を起こした冠動脈の画像

心筋梗塞を起こした冠動脈

これは僕の心臓カテーテル治療中の画像ですが、右が正常に血液の流れている状態。

左が詰まっている状態。

中央上部の冠動脈が詰まり、その先の血流が途絶えている様子がわかるかと思います。

 

血液からのエネルギー供給が途絶えると、その心筋はもちろん動かなくなり、心臓の動作がめちゃくちゃ不安定に。

すぐに急性心不全という、極めて危険な状態になります。

急性心筋梗塞による急性心不全は、「心室細動」と呼ばれる、致死的な不整脈が超高確率で発生。

急性心筋梗塞の発症者の25%は、この心室細動によってすぐに心停止し、蘇生できなければそのまま亡くなります。

 

そして血流が途絶えたままだと、すぐに心筋の壊死が始まります

心筋は再生能力がないので、壊死した部分は二度と元に戻りません

心筋梗塞・脳梗塞は時間との勝負!とも言われるように、重症の後遺障害が残ってしまうので、1分でも早く適切な処置をすることが求められます。

壊死した心筋のエコー検査所見

心筋が壊死した筆者のエコー検査所見

これは、壊死が進んでしまった僕の心臓エコー検査をした報告書です。

色の濃い部分が「akinesis」=無収縮 となっていますね。

つまり僕の心臓の3分の1ほどは全く動いていない、ということです。

 

これはそこそこ重症の慢性心不全になっているので、日常生活にも支障出まくり、ちょっとしたことで命の危険もあります。

急性心筋梗塞を生き延びても、このように恐ろしい状態になる可能性もあるのです。

なんで血管が詰まるの?急性心筋梗塞の原因とは?

■動脈硬化で血管壁が固く肉厚になって狭くなり、流れの悪いドロドロ血液が徐々に積もって閉じてしまう。

 

■血管内の脂肪のかたまりが剥がれて流れ、一気に詰まる。

 

■血管壁にできたプラーク(水ぶくれのようなコレステロールの袋)が破れ、その場に血栓ができる。

 

■ヒートショック(急激な温度変化による血圧の急変動)による心臓の負担増により。

直接の原因としてはこれらが考えられます。

これからわかるのは、元の原因は高血圧・動脈硬化・コレステロールなど。

つまり「生活習慣」でしょうか、耳が痛いですね。

 

ちなみに、完全には詰まっていない状態を「狭心症」と呼びます。

いつでも完全に閉じてしまう危険があるので、早急に処置が必要です。

たいていは軽い心不全の症状が出ていて、心電図を取るとだいたいわかるので、健康診断で見つかる方が多いようです。

それでなくても心不全の症状があるかも?という人はお医者さんに診てもらいましょう。

全身に血管はあるのに、何で詰まる場所は心臓や脳なの?

実はそんな事ない。手足などいろんな血管が詰まります。閉塞性動脈硬化症と呼ばれます。

ただし、心臓や脳の血管は非常に詰まりやすい環境にあるのは確か。

 

心臓だと冠動脈、脳だと首の動脈、この場所は血流がとても多い上、枝分かれが多い。

さらに一気に細くなる場所も多いので、血管壁に負担がかかりやすいのです。

なので動脈硬化を起こしやすく、脂肪のかたまりができやすい。

いわゆるドロドロ血液などでスムーズな血流が妨げられると、こういう場所で血栓ができ始めます。

 

そもそも血液は非常に固まりやすいのです。

できた血栓が剥がれて冠動脈に流れていけば心筋梗塞、頭にいけば脳梗塞というわけです。

心筋梗塞と急性心筋梗塞の違いは?

心筋梗塞っていうのは急に起こる現象なので、急性です。

なので、心筋梗塞=急性心筋梗塞ということ。おわり。

電話が急に鳴った←急に鳴らない電話があるのかい、的な。

 

ちなみに、急性心筋梗塞が起きてからずいぶん経って診断を受けた自分みたいな例。

これを医学用語で陳旧性心筋梗塞(ちんきゅうせいしんきんこうそく)と言うんですって。

急性心筋梗塞って痛いんでしょ……?

前兆として、左側の背中や胸がチクチク痛みだすらしい。(歯が痛くなるなどもある)

そして発症時、世界の三大激痛(心筋梗塞・尿管結石・群発頭痛)に数えられるほどの激しい胸の痛みがあり、

大きな叫び声をあげて意識を失いその場に倒れるそうです。

ほとんどの方はこうなるらしい。ヤバいです。怖い。

これだったらどう見ても危ない感じなので、人がいればすぐに救急車が呼ばれるでしょうね。

 

実は、痛みがないパターンもあり、「無痛性心筋梗塞」と呼ばれます。

痛くないならこっちの方がいいじゃん?と思うけど実は超危険

 

痛みがなく、意識もあり、倒れなかった人は病院に行くのが遅れてしまいやすい。

心筋の壊死が進み、重症の心不全になります。

痛いのは嫌だけど実はこっちのほうが深刻。自分がこれです。

 

高齢の方と糖尿病の方は痛みを感じないらしい…自分はどっちでもないのに…

痛くないのに越したことはない気がするけど、痛みがないと緊急性がわかりません

自分も痛みがあったら、さすがにすぐ救急車だったかも。

まとめ

心筋虚血(血がない)になるから、「虚血性心疾患」(きょけつせいしんしっかん)と呼ばれます。

最近はメディアなどで「虚血性心不全」「冠動脈性心疾患」などと書かれていることが多いです。

それぞれ少し意味が違うのですが、虚血性心疾患も虚血性心不全も、ほとんどが急性心筋梗塞のことである、と考えて問題ないでしょう。

 

昔は、心臓麻痺とか心臓発作とかよく聞いた気もしますよね。

その正体も、ほとんど急性心筋梗塞のことです。

英語でハートアタック(heart attack)……ストレートすぎて怖い。

 

急性心筋梗塞は、発症から1時間以内に86%が心停止し、うち25%がその場で亡くなってしまう恐ろしい死亡率の病気です。

※現在の急性心筋梗塞としての死亡率は10%ほど

 

発症の状況によって運命が決まるようなものなので、なんとも言えませんが…

早急に治療を受けられれば、かなりの確率で助かるような医療システムになってきました。

いざという時のために、正しい知識を身につけ、適切な対処・予防することができるようになりたいですね。

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